瓦積み直し工事2完工(尼崎市)
■本日の工事内容
洋瓦隅棟(下がり棟・下り棟)積み直し
■施工内容
昨日取り外した瓦を再度積んでいきます。今回は面戸の白セメント(もしくは漆喰)が経年劣化でボロボロになっており、その面戸部の白セメント(もしくは漆喰)を撤去して再度詰めていけばいいのですが、写真にあるように面戸形状がセメント瓦の形状柄とても詰めるのが難しい状況でした。
おそらく、新築時にも左官屋さんがとても苦心して詰めたように思えます。それでも綺麗には仕上がる事は出来ません。細い笹鏝や目地鏝を使っても綺麗におさえるのが不可能です。和瓦の面戸形状なら綺麗におさえれるのですが。。。
そこで、一度瓦を取り外して下地垂木を新しく取り付けてそこに瓦をビス止めすると同時に南蛮漆喰を詰めながら再度瓦を積んでいく方法をとりました。南蛮漆喰とは漆喰に土を混ぜて強度を増したものです。大阪では面戸は左官屋の仕事、京都では面戸は瓦屋の仕事と呼ばれるのがこの理由にあります。
面戸の既存漆喰をとって漆喰を新しく入れるのか、一度瓦を取り外して漆喰を新しく入れながら積み直していくのかの違いです。左官で面戸漆喰を撤去して再度詰める方が簡単じゃないかと思うかもしれませんが、面戸は棟の両面に有り、それを撤去するのも結構時間がかかります。それに、再度詰めていく際も下詰めをして上詰めをしておさえるという方法ですので時間もかかります。
それなら、一度瓦を外して漆喰を詰めながら積み直すほうが早さと綺麗さに分があるケースがあります。今回はそれにあたります。4つの隅棟(面戸は8筋)を2日で終わることが出来ました。また、左官で面戸に詰めていこうと思うとここまで綺麗に仕上がりませんでした。
【追記】
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